子供の頃や以前の歯の治療時に「怖い」「痛い」「つらい」経験がトラウマになっていたり、歯を 削る時のキーンという音や振動、また、麻酔や抜歯などの外科処置、そして歯科治療全般が苦手な方で、歯科医院へ行きたくない方は、たくさんいらっしゃると思います。

このような歯科治療が苦手な方には、「笑気吸入鎮静法」を用いることで、 ストレスなく治療を受けることができます。この鎮静法は、酸素に30％以下の低濃度笑気（亜酸化窒素）という甘い香りのする気体を混ぜて鼻から吸い込む麻酔法（鎮静法）です。中枢神経機能を抑制しますが、呼吸、循環、反射機能は抑制しないので意識は消失しません。呼びかけると開眼し、開口、咬合などの指示や呼びかけに反応できるため、様子をみながら治療が進められます。

これを使用することで、歯を削る音や振動、治療に対する不安・恐怖が気にならなくなり、ゆったりとリラックスした気分で治療を受けられます。
その結果、痛みや緊張、恐怖などを感じにくくできるのです。また、全身麻酔とは違いますので、笑気は排泄がとても速く、吸入を止めるとすぐに回復（覚醒）します。

治療終了後は、食事・車の運転を制限する事がなく、普通通り帰宅可能です。
副作用もほとんどないため非常にからだに安全です。
また健康保険適用になっております。（だいたい１時間で1000円程度です。）
笑気吸入鎮静法は、てんかんの既往の方、中耳炎の治療中の方、妊娠初期・中期の方、過換気症候群の方、ここ数ヶ月以内に網膜剥離の手術を受けた方はできませんが、歯科治療に対して恐怖心がとても強い方、高血圧・狭心症・不整脈をお持ちで歯科治療に対して不安がある方、嘔吐反射が原因で歯医者に行けない方には、お子様、高齢の方問わずにできるお勧めの治療方法です。